俺たちは音楽をつくる。
バンドとしてではなく、
エンターテイナーとしてではなく、
作曲家、作詞家としてでもなく、
演奏家としてでも歌手としてでもなく、
そんな既成の概念から解き放たれて、
自由に融通無碍に、
むき身の人間として、
Nashとして音楽をつくる。

躍動のために、
愛のために、
神秘のために、
創造のために、
俺たちの存在そのものを
音楽にするために、
俺たちはこの場で、
Nashとして音楽をつくる。

俺たちは考える。
長い歴史を通じて
音楽は、つまるところ「音」なんだと。
俺たちにとって
なんやかんや「音」以外の要素、
何かの道具であったり、方法であったり
芸能であったりやビジネスの手段であったり
何かの煽動であったり、ステイタスであったりファッションであったり
そんな一時のつまらんモノであったりする必要なんかさらさらない。

俺たちはひたすらスタジオにこもって
連綿と「音」をつくる。
楽しさの追求?
技術的欲求?
知的造作?
エモーションナルアウトプット?
過去の反芻?
温故知新?
遊びごころ?
真理探求?
動機は何でもかまわない。
音楽は根源的に「音」になる、人の生き様の現れ、響き、表現だ。
色や形やことばと同じように
究極的に自立して存在しようとする「音」だ。

何をつくるかは俺たちが決める。
どう創るかは俺たちが決める。
つくったものをどう管理するかは俺たちが決める。

俺たちはNashだ。
「音楽」を、「音」をつくるという
そのこと以外に目的をもたない。
やり方も限定しない。
様々な試行錯誤を経て時代が見いだす
Nashという場、かたち、やり方、
それが俺たちだ。

梨木良成 (Nash Studio音楽制作顧問)