Details of work

Halcyon

瑞庵
三野瑞枝

01. 黙想景
02. 瑞庵
03. 白檀
04. ヘルマンハイツ
05. 兎はどこだ?
06. Etuden
07. Aziza's
08. EAST
09. ドロップ
10. ざくろ
11. 赤ン坊にしか見えないもの
12. おやすみ
13. 黙想景II
 
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CD shopping  瑞庵 - 三野瑞枝

CD No.: NS-1230 / price:¥2,625. (税別 ¥2,500.)

lyrics & Music,Vocals: みのみずえ
recording Studio: Nash Studio / Guitar: あおきゆきお
voice: 横山美加・三野誉士
Special Thanks to うらかわあきこ / Illustration: Chee・三野岳人
produced by Nash Studio
© 1998 by Nash Music Publisher Inc.,Osaka Japan

 

■三野瑞枝プロフィール

1963年9月22日 神戸生まれ 乙女座 A型
趣味:音楽、茶道、SMAPを少々。 愛車や電車で地図を見ながら知らない場所へ行ってみること。影響を受けた音楽:クラシック音楽、ビートルズ

今好きなアーティスト:矢野顕子、ドリームシアター
性格:おとなしい。人や場所に溶けこむのに時間がかかる。 要領があまりよくない。自分の生き方には頑固だが、その他のことについては優柔不断。お化粧とか飾ることがめんどくさい。ボーッとしている。(友人談)

4才:オルガン教室に通う。
9才:ピアノを習い始める。 自己流の作曲とピアノの弾き歌いをはじめる。
14才:ビートルズに出会う。「Let it be」にひと聴きボレ。「音楽家になれたらいいな」と思っていた。
16~17才:ピアノ、声楽、ソルフェージュに通う毎日。アメリカ、イギリスのハードロックが好きだった。
18才: 武庫川女子大学 音楽学部 ピアノ専攻入学
20~22才:コンテストやオーディションにピアノ弾き語りで出場。学内では声楽曲やヴァイオリンの伴奏、管弦楽の編曲などが好きで、勉強した。
卒業後:神戸のロックバンドにキーボーディストとして加入。以来、キーボーディストとして活動したのは10バンドくらい。
24才:シーケンサーでの作曲とライヴバンドを始める。この頃作曲家として生きることを決心した。
26才:結婚
28才:妊娠8ヶ月までライヴしていたが無事出産。
32才:バンドと並行してソロのライブ活動を始める。

■(1)瑞庵(作品紹介)

98年3月に「瑞庵」(全13曲)は登場したわけですが、94年の年末に、一度「瑞庵」(全12曲)はでき上がっていました。通して聴いて、CDにプレスしようというところまできていました。そのときの曲目は、こんなの。

 1-黙想景I
 2-瑞庵
 3-木もれ陽
 4-Asiza's
 5-哀しい夢をみたあとは
 6-Pianoforte
 7-EAST
 8-あの子はアトピーボーイ
 9-赤ん坊にしかみえないもの
 10-黙想景II
 11-おやすみ
 12-行方

スタジオにいた3人で、通して聴いたそのあと出たことばは「う~~ん」そして「ソロアルバムやのに、これでええんか、、、?」曲を作るときは曲を作るときで、いろいろ考える。でも、曲の寄せ集めでないアルバムを作ろうとすると、アルバムを作る時点でまた、どんなのにしようかと考える。いや、このときも一応考えて作ったのだ。「いろんな人に聴いてほしいから、聴きやすいのを作ろう」「人に理解してもらえるように、こういうアルバムです、こういうジャンルですと言えるのを作ろう」と。でも「せっかくのソロアルバムやのに、ええんか?」と言われて、気がついた。

「私がいない!」

結局、これはやめて、やり直すことにした。そのときはそのときなりに、真剣にやったから、わりとショックで結構ガクっときた。「また、はじめからだなあ、、、」と。でも、まあやってみようかなあ、「自分の好きなように、自分のやりたいように人に媚びない音楽を作ろう」と決めた。ところがそこで、静かだけど背中からじわじわくるような不安が迫ってきた。自分の好きなことをしようとすると、何をやっていいのかわからなかったのだ!
「もしかして、私は私のことをあまり知らないのではないか!?音楽的に自分の世界を作る才能がないのではないか!?」という畏れ。情けないことに、そこでさっそく「瑞庵」は止まってしまったのだ。
年が明けて、阪神淡路大震災にあった。電気と水とガスとトイレと電話がなくなった。家の中をかたづけながら、町の復興を待った。シーケンサーも壊れたし、何もしなかった。半年たって、妊娠して「よっしゃあ、がんばるぞ!」と思ってたら、お腹の中で死んでしまった。超音波検査のモニターで、心臓が止まって、ころっところがっているだけの胎児を見てしまったから、よけい悲しかった。またそれからしばらく、なんにもしなかった。 半年くらいたって、「立ち上がらなくては」と思った。
流産の処置で入院した夜、夢だと思うけど「お母さん、歌って」という小さな子供の声を聞いた。あの声の主のために、歌を歌っていこう。そして「瑞庵」も作らなきゃではなく、作るぞ!という心意気に変わっていた。 その頃の私は、静かな怒りのパワー(=すごく怒っているのだけれど、何に怒りをぶつければいいのかわからなくて、仕方なく自分の中にためこんでいる怒りのパワー)で全身満タンだったから。なんとも辛い出来事は、それでも、やり直す勇気をくれた。そして、やっとのことで、私は自分と、「瑞庵」と、対話をはじめたのだ。

■(2)瑞庵と「BIBLE」(作品紹介)

静かな怒りのパワーを抱いて、「瑞庵」と対話をはじめたのだったが「瑞庵」に怒りを投影させる気は、全くなかった。そういう、意識的な、ストレートな感情表現は、私は苦手だった。
というか、ストレートに怒りをぶつけることが、どこか、スマートでないと考えるそういう性格なんでしょう。
どうも、人間は一人では生きていけないらしい。一人は、寂しいから、、、とかいう問題ではなく。
「一人でも生きて行ける」と自信をもつのはいいけれど、だから、人に何をしても、何を言ってもいい、というわけではない、と思ったほうがいいってことかなあ。いい気になんなよってこと。
一人で生まれて、一人で死ぬのだから、一人で生きていくのは当然。でも、その一部始終を見て知るひとが、まわりにはいる。真剣に叱ってくれる人や、静かに見守ってくれる人がいたからこそ、私は今まで生かされてきたんだと、辛いことがあるたびに痛感する。
とりあえず、私は大事な人たちを(全員とはいかなかったが、、、)「瑞庵」に登場させることにした。 参加してもらう人だけでなく、歌詞の中に、曲のモチーフのイメージの中に。「感謝」なんて、恥ずかしくてそうそう、表には出せへん。二度とないチャンスかもね!と、思った。
聖書を開いてみる。表紙は「Let it be」。ついつい、ポールマッカートニーのページに飛んでしまったりする。なんて書いてある?「アイデアだ」と。「形式にとらわれるな」と。「聞こえてくる音に耳をすませ」と。
でも私はあなたたちとはちがう、小市民。聖書のどこを捜しても「コンプレックス」がない。いろんなことがひらめいて、いろんなことができて、いろんなことやって、時代がそれを許してくれた人達。どうせ、あなたたちにかなわないなら私は「コンプレックス」で音楽を作る!、、、そう思ったら急に、それが「自分らしさ」のような気がした。瑞庵への路地が、突然開けた感じがした。前の「瑞庵」から、今度の「瑞庵」へ残した曲は7曲。(ほとんど録音し直したが)理由は、ポップな曲じゃないから。それと、コンプレックスの塊のような気がしたから。そして、私の大事な人や風景がそこにあったから。

何のジャンルにも属さないアルバムになったかな?私の念願どおり。いつか、だれか、瑞庵のジャンルにきづいてくれたらいいな、とおもう。


みのみずえ
ホームページ http://osaka.cool.ne.jp/sister_sarah/index.html


■quiet emotion(曲目解説)

01. 黙想景
フリーテンポ、変拍子のピアノ曲。清々しいオーケストラ、温かい音色の管楽器がピアノの静かで艶やかな旋律を演出する。本アルバム「瑞庵」を象徴するような優しく美しい曲。

02. 瑞庵
美しく切ないバラード。穏やかでゆったりとしたオーケストレーション、ピアノのシンプルな伴奏が伸びやかな歌声を包む。間奏のピアノソロとコーラスが美しい。

03. 白檀
バイオリンと歌声が木々の中を戯れる自然音のようにクラシカルな旋律をデュエットする。日本的な旋律の後、めくるめく組曲がクライマックスまで疾走する。

04. ヘルマンハイツ
幻想的でノスタルジックなスロー・バラード。温かいオーケストレーション、メロディックなピアノ伴奏に無垢な歌声が響く。

05. 兎はどこだ?
ピアノのジャジーなイントロが幕を開くと、エキサイティングな組曲が始まる。ジャズ、クラシック、ポップスなど、様々な楽想が立ち替わり現れる。アップテンポでユーモラスな「不思議の国のアリス」の世界。ウサギを追いかけるアリスのイメージが描写されている。

06. Etuden
川の流れを背景に、穏やかでイノセントな音色のオーボエがメロディを奏でる。ゆったりとした時間を感じさせる、どこか切ないエチュード。

07. Aziza's
ピアノ弾き語りによる美しく切ないバラード。ボーカルの表現に拮抗するように、ピアノが力強く歌う。

08. EAST
アジア的情緒を持つ作品。エキゾチックなピアノのイントロ・フレーズ、多重録音によるコーラスのイメージが印象的。

09. ドロップ
シンセサイザー、和楽器、打楽器、ピアノの断片的なフレーズが繊細に緻密に絡み合う幻想的で美しい小曲。

10. ざくろ
多重コーラス、電子音、エレキギター、シンセ・ストリングスが競演するミステリアスでスリリングなポップ・オペラ。

11. 赤ン坊にしか見えないもの
多重録音によるコーラスがピアノ、ハープの伴奏に心地よく歌う。あたたかく優しい歌声が印象的な作品。

12. おやすみ
クラシカルな優しい子守唄。多重コーラスが対位法的に歌う。穏やかな眠りのように心地よい音楽。

13. 黙想景
静かなピアノソロ作品。シュールな旋律、幻想的なハーモニー、瑞瑞しいピアノの音色がファンタスティックで印象的。同じメロディが前半は4拍子で、後半は3拍子で演奏されている。

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